読書:中世の民衆

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中世の民衆


中世の民衆
 佐藤和彦 編
 東京堂出版
 ISBN:4-490-20307-1



最近、平安後期〜鎌倉時代初期にはまってます。
てことで、ちょっと難しそうだなと思いつつ手に取ってみました。

執筆者は複数名で、テーマごとに分担されています。
読みやすい章もあれば、難しくてわからん章もあった(^^;

私自身は歴史より地理が好きなので、地理的な観点から書いているものが面白かったです。

杣(そま:材木の産地)について書かれた章がおもしろかった。
木を切りすぎて山の保水力が落ち、洪水で大変な事になったと…。ああ、昔からこんなことやってたのね。
そして意外だったのが、寺の修繕に際して恒常的に材木が必要で、そのために杣からの材木だけでなく難破船の材料がかなり使われていたそうです。
で、あきらかに難破船ならともかく、そうじゃない船まで無理やり寺が権利を主張したり…。
岸に付けて水夫が休憩のために全員降りている間に「無住の船」ってことで乗っ取り、裁判沙汰。
それだけ材木が貴重だったってことなんだろうけど、強引すぎるよ(^^;
関係ないけど声優さんの寺杣 昌紀(てらそま まさき)さんの名字もなるほどなー、と思った。

新しく覚えた言葉があります。
「一味神水」(いちみしんすい)
昔、日本史で、逃亡逃散 なんて言葉を習って、当時は深く違いを考えなかったわけですが、逃散っていうのは一大決心だったみたいですね。
単なる放棄ではなく、集団で意思をもって行われた。そのための意思決定儀式が上記の「一味神水」。

まだまだ知らないことがたくさんあって楽しいです。
しかし、このレベルの本の内容を完全に理解するのには何年かかるんだろう…。
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