読書:天狗はどこから来たか

カテゴリー: 読書

天狗はどこから来たか


天狗はどこから来たか
 杉原たく哉 著
 大修館書店 あじあブックス62
 ISBN:978-4-469-23303-2


なかなか面白かったです。

●「天狗」と書いてなぜ「アマツキツネ」と読ませてしまったのか?

もともとは中国で流星が衝突する際の光・音などを「天狗」としていたそうです。
それが日本で飛鳥時代の僧によって伝えられ、「テング」ではなく「テンコウ」と音読みされます。
ちなみに「狗」はキツネではなくイヌですね。
イヌはイヌでも「犬」ではなく「狗」の字をあてているのは、吠える犬、を表しているからだそうです。

流星・隕石が落ち、激しい音と振動、光や時には災厄をもたらす。
それが天狗の仕業と考えられていました。
で、日本に「天狗」というものが伝わったわけですが、日本人のイメージには「イヌ」よりも「キツネ」の方がそういう畏怖の対象になり得たのでは・・・発音も「テンコウ」「テンコ(天狐)」が似ている、と。
実際、「天狐」という書き方もされているらしい。

全体を通して言われているのが、天狗は空からの脅威・災害などをもたらすものとされた、ということでした。
現代の私たちが天狗と聞いてイメージする姿は 赤ら顔・高い鼻・山伏姿 ですが、これは中近世以降のものらしい。
それまでの天狗の絵は、半鳥半人の姿でイメージされていた模様。(烏天狗、ってやつっすね)
それは猛禽類に由来しているのでは・・・との主張です。


その後は鬼神などとの関わりからその説を強化していくわけですが、長くなりそうなので割愛。
著者の専門は中国美術史らしく、後半は様々な絵画をもとに解説がされています。
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